【3月9日 AFP】フランス人といえば長らく料理の達人と信じられてきた。だが、英仏誌が合同で実施した調査で、キッチンで料理に費やす時間は英国人の方が長く、他国のメニューを料理する割合も高いことが分かった。また、外食の回数はフランス人の方が多く、家庭で料理する際には親から受け継いだレシピに固執することも明らかになった。

 英国放送協会(BBC)発行の料理雑誌「オリーブ(Olive)」と仏女性誌「マダム・フィガロ(Madame Figaro)」は1月、それぞれ2061人と1345人の読者を対象に、料理や外食習慣に関する調査を行った。9日に発表予定の調査結果によると、毎日、自宅で料理をすると答えた英国人読者は72%で、フランス人読者の59%よりも高かった。 

■外国料理の調理にも熱心な英国人

 30分以上かけて料理すると答えた英国人は50%だったが、フランス人ではわずか27%だった。だが、フランス人読者の47%が1回の料理で2皿以上のメニューを料理すると答えたのに対し、英国人読者では18%で、料理の品数ではフランス人が上回った。

 外国の料理では、イタリア、中華、インド、スペイン料理を自分で料理したことがあると答えた英国人は、いずれもフランス人より多かった。英国人よりもフランス人の方が多く料理しているのはモロッコ料理だった。

 英仏読者の双方が最も好む外国料理はイタリア料理だった。

■互いの国の料理については認識の違いも

 互いの国の料理については、英誌「オリーブ」の読者が1970年代に英国で流行した「クレープシュゼット」を典型的なフランス料理と考えているのに対し、「マダム・フィガロ」の読者は「仔牛料理」や「フォアグラ」を代表的なフランス料理と考えていた。

 一方、「マダム・フィガロ」の読者は英国の代表料理として「クリスマス・プディング」を挙げたが、「オリーブ」の読者が挙げた英国料理の1位は「ローストビーフのヨークシャー・プディング添え」で、「フィッシュ・アンド・チップス」「イングリッシュ・ブレックファスト(英国式の朝食)」が続いた。

 フランス人読者で英国料理が好きと答えたのは、わずか1%だった。
 
 外食の回数はフランス人が月3回、英国人は月2回だった。(c)AFP