【3月3日 AFP】メディア大手ニューズ・コープ(News Corp.)のルパート・マードック(Rupert Murdoch)会長は2日、傘下のウォールストリート・ジャーナル(Wall Street JournalWSJ)で来月からニューヨーク(New York)版を始める計画を発表した。ライバル紙ニューヨーク・タイムズ( New York Times)に「果たし状」を突きつけた形だ。

 ニューヨーク(New York)で開かれた会合でスピーチしたマードック氏は、ニューヨーク・タイムズを名指しこそしなかったものの、「ニューヨークのある新聞はジャーナリズムの賞をとって全国的な評価を高めることに熱を上げ、昔ほど地元のニュースをカバーしなくなり、世界で最もエキサイティングな都市を軽視するようになった。われわれは同じ過ちを犯さないことを約束する」と述べた。

■フルカラーで幅広い分野をカバー

 マードック氏は詳細を明らかにしなかったが、ニューヨーク版は全面カラーで、州レベルから自治体レベルまでの政治、ビジネス、カルチャー、スポーツなどをカバーした活気のある紙面になるとしている。

 米国では広告収入の落ち込みに苦しむ多くの新聞が人員削減に踏み切っているが、マードック氏は記者や編集者を雇用して紙面を拡充する方針を示した。

「最近新聞を開くと、一番悪いニュースは紙面縮小だの、記者の解雇だの、宅配サービス廃止だの、新聞についてのものであることが多いが、われわれはニューヨークでその反対をやる」(マードック氏)

■お金を払っても読みたくなる紙面づくり

 ウォールストリート・ジャーナルはウェブサイトの閲覧に課金している数少ない米国紙で、マードック氏は傘下の全新聞で最終的にはウェブサイトに課金する意向を明らかにしている。

「全米で新聞社が紙面を減らし、その代わりにウェブサイトを立ち上げて、貴重な商品である記事をただで読ませている。それはビジネスではない。ニュースにお金を払う人などいないと言う人もいる。どうでもいいニュースはそうだろう。ニュースを売りたいならば、読者がお金を払ってでも手に入れたいというだけの価値を提供しなければならない」(c)AFP