チリ大地震、死者723人に 政府は国際支援要請
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【3月2日 AFP】南米チリで2月27日に発生したマグニチュード(M)8.8の大地震と津波による死者は、1日までに723人となった。依然としてがれきの下敷きになっている人びともおり、救出活動が続く中、当初国外からの支援には消極的だったチリ政府は同日、国際社会に対し支援を要請した。
チリに対しては世界各国から支援の声が上がっており、欧州連合(EU)が400万ドル(約3億6000万円)、日本が300万ドル(約2億7000万円)、中国が100万ドル(約9000万円)の支援を表明している。
スイス・ジュネーブ(Geneva)にある国連人道問題調整事務所(UN Office for the Coordination of Humanitarian Affairs、OCHA)は、野外病院や可動橋、通信機器、災害調査・調整チームなどを記載した優先リストを受け取っていることを明らかにした。
■治安悪化の懸念
最大の被災地である同国第2の都市コンセプシオン(Concepcion)では、略奪行為などが頻発しており、治安の悪化が懸念されている。
略奪の取り締まりのため警察とともに軍が出動し、160人が拘束された。パトリシオ・ロセンデ(Patricio Rosende)内務次官によると、取り締まり中に1人が射殺されたという。
死亡した略奪者の状況については明らかになっていないが、ロセンデ次官は夜間外出禁止令は広く守られていると述べた。チリ国内で夜間外出禁止令が発令されるのは、アウグスト・ピノチェト(Augusto Pinochet)元大統領による軍事独裁政権が終結して以来初めてのこと。
ロセンデ次官によると、チリ政府はコンセプシオン市内の大手スーパーマーケット内のすべての食品を買い取り、それを無料で配付しているという。さらに、荷船1隻とチリ空軍の航空機2機が支援物資を積んで到着する予定だという。
セバスティアン・ピニェラ(Sebastian Pinera)次期大統領は、「地震による破滅的状況や電気や水のない状況にある時、人びとは公共の秩序という感覚をなくしてしまうものだ」と述べ、コンセプシオンの状況は危険だとの認識を示した。(c)AFP/Moises Avila Roldan