【2月21日 AFP】インドネシアで18日、飼育されているスマトラサイの国内初となる妊娠が確認された。スマトラサイは世界で最も絶滅の危機に瀕している種の1つだが、飼育されているサイの繁殖が成功すれば絶滅から救える可能性もあるとして、大きな期待が寄せられている。

 妊娠したのは8歳のメスのラトゥ(Ratu)。2005年にスマトラの森林で地元住民から「伝説の化け物」だと勘違いされ危うく殺されそうだったところを救出された。繁殖相手は8歳のアンダラス(Andalas)。飼育されているスマトラサイの出産成功例は、過去112年間で世界でわずか3件しかなく、2001年9月13日に米シンシナティ動物園で生まれたアンダラスはそのうちの1頭だ。

 インドネシア・サイ財団(Rhino Foundation of Indonesia)は、国際サイ財団(International Rhino Foundation)および米シンシナティ動物園(Cincinnati Zoo)の協力の下、スマトラサイの繁殖プログラムを進めてきた。アンダラスは2007年に繁殖プログラムのため米国からインドネシアに運ばれ、2頭は2009年に同国ランプン州(Lampung)のウェイカンバス国立公園(Way Kambas National Park)で繁殖活動に入った。

 インドネシア・サイ協会によると、このほどラトゥに超音波検査を行ったところ、子宮に胎児とへその緒が確認できたという。ラトゥが無事出産すれば、飼育されているスマトラサイとしては世界で4番目、インドネシア国内では初の成功例となる。

 絶滅危惧種のスマトラサイは、現在野生では200頭しか存在が確認されておらず、うち180頭はインドネシアに、残りはマレーシアに生息している。

 スマトラサイは攻撃的な性格で一般に単独行動を取る。野生に生息している場合、人前にめったに姿をみせない。繁殖する場合を除いては、同種のサイともほとんど接触しないとされている。(c)AFP