【2月18日 AFP】17日に「ネコの日」を迎えたイタリアで、1人の料理人が巻き起こした「猫肉の食用」をめぐる議論が紛糾している。

■料理番組で「猫肉」を推奨

 議論の中心にいるのは、シェフのベッペ・ビガッツィ(Beppe Bigazzi)さん(77)。自ら出演する国営テレビの昼の人気料理番組で、猫肉を「何度も」食べたことがあると語り、食べる際には「わき水に3日間浸しておく」ことを勧めた。

 これを受けて国営テレビは15日、ビガッツィさんの出演を停止。福祉・保健・労働省のフランチェスカ・マルティニ(Francesca Martini)次官は、「猫肉の味の賛美とその食用の奨励」を非難した。

■賛否両論、ネット大論争

 インターネット上では議論が紛糾しているが、ビガッツィさんの発言に対する反応は割れている。

 南部の日刊紙イル・マッティーノ(Il Mattino)はウェブサイトで、猫肉を食べることは豚肉や馬肉を食べるのと変わらないと論じた。一方、ビガッツィさん自身を「古いバスタブ」で料理してセロリやタルタルソースを添えるレシピを紹介するブロガーもいる。

 イタリアでは、たとえばローマ(Rome)市内には無数の野良ネコが暮らしており、愛猫家団体がネコをテーマにした施設を作ったり、シェルターを設けたり、里親探し行ったりと熱心に活動している。
 
 ネコの日は1990年、愛猫家向け雑誌の読者の投票によってスタートした。(c)AFP