【2月16日 AFP】ブラジル・リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)で開幕した真夏の祭典、リオのカーニバルは15日、最高潮の盛り上がりに達した。一方、その陰には7歳のサンバクイーンをめぐる騒動や、2人が犠牲になる殺人事件があった。

 ジュリア・リラ(Julia Lira)ちゃん(7)は優勝を争う12の有力サンバーチームの1つ、「Drums of Viradouro」団長の娘。サンバチームを先頭で率いて踊る今年のサンバクイーンに選ばれた。しかし、児童保護団体は肌を露出した衣装で踊る官能的なサンバクイーンを7歳の少女が務めることを問題視。裁判所に訴えを起こしたが、裁判所は前週、ジュリアちゃんのサンバクイーンを許可する判断を下した。

 こうした経緯から、ジュリアちゃんには多大な関心が集まっており、カーニバルではサンバクイーン姿のジュリアちゃんの周囲にメディアが殺到。さらに、会場のスタジアムは9万人の観衆で埋め尽くされ、母親によるとジュリアちゃんは怖がって泣いてしまい、舞台に上がらせるのも一苦労だったという。だが、一度、舞台に上がった後はジュリアちゃんは果敢に最後まで踊り通した。

 ジュリアちゃんは大勢が注目するなかで踊るのは「とても難しかった」との感想を語ったあと、すぐに報道陣の目前から連れ去られた。

 セクシー路線のライバルチームのクイーンたちと比べて、ジュリアちゃんの衣装はおとなしめな物だった。

 一方、カーニバルの期間中に2件の殺人事件があり、華やかな祭典に暗い影を投げかけた。犠牲者の1人は10歳前後の少女で、性的暴行を受けたとみられる。もう1人は警察官で、口論になった同僚に射殺されたという。(c)AFP/Marc Burleigh

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