【2月15日 AFP】アフガニスタン南部で駐留米軍の主導により、同国の旧支配勢力タリバン(Taliban)に対する大規模な掃討作戦が開始されてから3日目の15日、タリバンの主要拠点をほぼ完全制圧したと、アフガニスタン国軍が発表した。

 勢いを増していたタリバンの反政府活動を覆して、8年に及ぶアフガニスタンの戦闘状態に終止符を打とうとするバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領にとって、初の試金石となる大規模な作戦だった。2001年にタリバン政権を追放した米軍によるアフガニスタン攻撃以来、最大の作戦でもある。

 米海兵隊に率いられた米軍、北大西洋条約機構(NATO)主導の国際治安支援部隊(ISAF)、さらにアフガニスタン軍計1万5000人が、南部ヘルマンド(Helmand)州のマルジャ(Marjah)周辺で陸と空から「オペレーション・ムシュタラク(Operation Mushtarak)」と銘打ったタリバン掃討攻撃を展開した(ムシュタラクとはアフガニスタンの公用語の1つダリー語で「一緒に」の意)。

 これまでにアフガニスタンの民間人9人、NATO軍兵士2人が死亡した。また13日の作戦開始前までに南部では英米兵士あわせて5人が死亡した。

 州都ラシュカルガー(Lashkar Gah)で前線取材をしていたAFPに対し、アフガニスタン国軍の上級司令官は、標的としていた同州マルジャとナド・アリ(Nad Ali)周辺のほぼ全域の制圧が完了したと語った。(c)AFP/Sardar Ahmad