【2月12日 AFP】前月12日に大規模な地震が発生したハイチで11日、地震後初の本格的な雨が降り、簡易な手製テントでの避難生活が続く人たちに新たな打撃となっている。

 21万7000人が犠牲となったとみられる地震から1か月目を翌日に控えての雨は、雨期が近づいているなか適切な避難所の必要性をあらためて知らしめるものとなった。

 雨は夜明け前に降り始めた。ポルトープランス(Port-au-Prince)中心部のシャンドマルス(Champ de Mars)広場に急ごしらえされ、状態の悪化から被災者の健康が懸念されている大規模避難キャンプでは、避難民が覆いを求めて奔走した。

 ある男性(23)は「防水布の下に入ろうとしたが、何もかも濡れている。服もびしょ濡れだ。屋根もない」と窮状を語った。ハイチ政府からはいまだにテントの支給がなく、この男性は早朝、テントを要求するデモに参加したという。

 120万人が屋外で生活しているとみられる中、国連(UN)の推計によると避難所を作るための緊急物資を受け取ったのは約5万世帯の27万2000人にとどまっている。当局は現時点での最大の脅威は雨期の到来だとしている。(c)AFP/Paula Bustamante and Lucile Malandain