【2月5日 AFP】欧州連合(EU)の二酸化炭素(CO2)排出権取引制度(Emissions Trading SchemeETS)のシステムが、大規模なフィッシングの被害に遭っていたことが明らかになった。4日、欧州委員会(European Commission)が公表した。

 詐欺の手口は、ETS制度の登録者にニセのEメールを送信し、架空のログインページに誘導、ユーザーIDとパスワードを入力させて盗むというもの。ハッカーらがユーザーになりすまし、排出権登録証を盗むことなどが可能で、実際に複数の不正取引が報告されているという。

 なお、ETS制度のユーザー名簿や取引ログのセキュリティーが侵害された形跡はないという。

 欧州委員会は、オランダとノルウェーからの通報を受け、適切なセキュリティー対策をただちに講じるよう加盟27か国に通達。システムの安全性を確認するとしている。(c)AFP