【2月3日 AFP】マイケル・マレン(Mike Mullen)米統合参謀本部議長は2日、米上院軍事委員会の公聴会で、同性愛者であることを公言する者の米軍勤務を禁じた法律の撤廃を「正しいことだ」と語り、撤廃を支持する意向を示した。

 マレン議長は、「わたし自身、あくまでもわたし自身に限って言えば、ゲイやレズビアンを公言する人びとの軍勤務を認めることは正しいことだと考えている」と語った。

 米軍の制服組トップの統合参謀本部議長が同性愛者の軍勤務を禁じる方針の撤廃に賛意を示したのはマレン氏が初めて。バラク・オバマ(Barack Obama)大統領は前週、軍人が同性愛者であることを公言することを禁じる1993年に成立した法律の見直しをあらためて発表したが、マレン議長の発言はこの動きに大きな追い風となると見られている。

 この法律は、軍に勤務する者は性的指向について公言してはならず、同性愛者であることを公言した場合は軍から追放されると規定されている。オバマ大統領は、就任1年目にはこの法律に関して行動を起こすことを控えていた。

 一方で、マレン議長とロバート・ゲイツ(Robert Gates)米国防長官は、この法律を廃止した場合の影響を1年かけて調べる計画を明らかにしており、少なくとも今後1年間はこの問題をめぐる具体的な動きはないとみられる。(c)AFP/Dan De Luce