【1月31日 AFP】大地震に襲われたハイチで救援活動を行っている米軍は、27日に航空機による負傷者の搬送を停止した。

 米軍はこれまでに、やけどや脊椎損傷などで救命治療が必要な500人以上を航空機で搬送したが、米フロリダ(Florida)州のチャーリー・クリスト(Charlie Crist)知事が連邦政府に医療費の一部負担を求めた後、患者を運ぶ飛行が停止された。

 米輸送軍(US Transportation Command)の報道官は、「救命治療が必要なハイチ人患者の受け入れに積極的でない州もあるようだ。患者を受け入れてくれる場所がなければ、患者を運ぶことはできない」と語る。

 米国のケネス・マーテン(Kenneth Merten)駐ハイチ大使は米国務省と国防総省がフロリダ州政府と対応を検討していると述べたが、援助団体の間では、飛行停止のために命を落とす患者も出るのではないかとの懸念が高まっている。

 毎日20数人の患者を救出している非営利団体プロジェクト・メディシェア(Project Medishare)のバース・グリーン( Barth Green)氏は米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)に、「ハイチから出国できないために、毎日多くの人が命を落としている」語った。(c)AFP/Alex Ogle