【1月27日 AFP】(写真追加)ペルーのマチュピチュ(Machu Picchu)遺跡近郊で26日までに、集中豪雨による洪水や土砂崩れが発生し、少なくとも5人が死亡、観光客ら1900人が孤立している。地元当局が同日、明らかにした。

 土砂崩れによって、マチュピチュへ通じる鉄道や道路が寸断された。現地ではヘリコプターなどによる外国人観光客らの輸送が行われていたが、75人が輸送されたところで激しい雨のために中断された。

 地元当局によると、増水した川で2人が溺死したほか、土砂崩れで1人が死亡した。また、マチュピチュ近郊のクスコ(Cusco)では、激しい雨で住宅が倒壊し、この家に住む母子2人が死亡した。死者は全て、地元のペルー人住民とみられる。

 クスコでは、2つの橋が崩落し、住宅250棟が倒壊した。同地には60日間の非常事態が宣言された。

 一方、地元メディアは、マチュピチュへ通じるアンデス山脈の有名なトレッキングコース「インカトレイル(Inca Trail)」でトレッキングをしていた、20歳のアルゼンチン人旅行客と33歳のペルー人ガイドが死亡したと報じており、警察が確認作業を進めている。

 クスコから70キロ離れたマチュピチュ遺跡は、山の尾根上にある15世紀のインカ帝国の遺跡で、南米で最も人気のある観光地の1つ。年間40万以上の観光客が訪れる。(c)AFP