【1月23日 AFP】12日(日本時間13日)に発生したハイチ大地震で親や家族を失い、フランスの家庭に養子として引き取られることになった1歳から6歳の孤児たち33人が22日、空路パリ(Paris)に到着した。

 同日パリのシャルル・ド・ゴール国際空港(Charles de Gaulle International Airport)では、養子縁組をした家族や医療チームのほか、カーラ・ブルーニ(Carla Bruni)仏大統領夫人が子どもたちを出迎えた。

 孤児は全員、養子縁組をした家族と実の家族の両方の名字が記載されたハイチのパスポートを所持している。ある看護師は、自分の出自を知ることは子どもにとってとても重要だと話した。

 地震以降、養子縁組手続きの迅速化を各国政府に求める声は高まっている。米国とオランダはすでに養子縁組の手続き期間を短縮しており、ベルギー、スペインもこれに続く動きを見せている。

 この問題についてフランス政府は「(子どもを救うために行っている行為だが)誘拐したと非難されるおそれもある」として慎重な姿勢を示した一方、20日にはフランスの家庭の養子になることが決まっている276人の孤児を速やかに受け入れると発表した。

 ハイチの首都ポルトープランス(Port-au-Prince)にあるフランス大使館によると、フランスの家庭に養子として迎えられたハイチ人児童の数は、2008年には740人、2009年には600人だった。(c)AFP