【1月23日 AFP】(一部更新)大地震に見舞われたハイチの首都ポルトープランス(Port-au-Prince)で22日、倒壊した建物のがれきの下敷きになっていた84歳の女性と22歳の男性が地震発生から10日後に救助された。

 この女性の息子(58)によると、前日21日の午前9~10時(日本時間同日午後11時~22日午前零時)ごろ、がれきの中から助けを求める声が聞こえた。近くにいた友人たちが素手でがれきを掘り出し、22日の午前7時(日本時間同日午後9時)ごろ救助したのだという。

 女性はポルトープランスの総合病院に運ばれ、点滴などの治療を受けている。米ニューヨーク(New York)市からやってきた医療ボランティアによると、病院に着いたとき女性は全く動きがなく、肋骨(ろっこつ)を骨折し、全身に大量のうじがわいていたが、その後少し口が動くようになったという。医師は今後24時間がヤマだと話している。

 同日、大統領府近くの3階建ての建物のがれきの下から、22歳の男性がイスラエルの救助隊によって助け出された。米国とフランスの医師らの助けも加わって約30分ほどで無事救出された男性は病院に運ばれ、容体は安定しているという。

 この奇跡的な救出劇で、ハイチ大地震でがれきから救出された生存者は少なくとも123人になった。生存者が救出されたのは子ども2人が助け出された20日以降では初めて。22日現在、この地震による死者は11万1499人、負傷者は19万3891人に達し、少なくとも60万9000人が家を失った。(c)AFP/Charles Onians