【1月22日 AFP】文豪アーネスト・ヘミングウェー(Ernest Hemingway)が暮らしたキューバ・ハバナ(Havana)郊外にある白亜の邸宅「フィンカビヒア(Finca Vigia)」の修復と保存で、米国とキューバの専門家が協力することになった。キューバの共産党機関紙グランマ(Granma)が20日、報じた。

 キューバ政府の史跡保護当局と米国の民間団体フィンカビヒア財団(Finca Vigia Foundation)が、邸宅の保存・修復を強化する合意文書に署名したという。

 ヘミングウェーは20年以上をこの邸宅で過ごし、名作『老人と海(The Old Man and the Sea)』もこの家で書き上げた。

 グランマ紙によると、現在、コロニアル風の邸宅は所々が修繕を要する状態。保存にかかる費用は明らかにされていないが、財団によると、邸宅にはヘミングウェーが暮らしていたころの家具、蔵書9000冊、美術品、数千の貴重な書簡や写真、原稿などでいっぱいだという。

 邸宅は1961年からヘミングウェー博物館として一般に公開されている。

 キューバと米国間の国交は完全には回復していない。だが、1年前にバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領が就任して以来、両国間の文化交流は活発化している。(c)AFP