【1月19日 AFP】米CNNテレビで医療ニュースを担当する人気記者で、現役の神経外科医でもあるサンジェイ・グプタ(Sanjay Gupta)氏が18日、ハイチ沖の米空母船内で、負傷した12歳の少女の脳外科手術を行った。

 少女は、前週発生したハイチ大地震で負傷、頭がい骨に1.2センチメートルのサイズのコンクリート片が刺さっていると診断された。

 ハイチ沖で被災者支援活動を行う米空母カールビンソン(USS Carl Vinson)の外科医は、手術のために神経外科医を探したものの、混乱した救助復興作業のなか医師は圧倒的に不足していた。

 カールビンソン広報担当のエリック・シュナイダー(Erik Schneider)氏は、「CNNのプロデューサーの協力を得て、(CNN本社のある)米アトランタ(Atlanta)に連絡し、ハイチのポルトープランス(Port-au-Prince)で被災地の取材にあたっていたドクター・グプタにつないでもらった」と述べた。

 グプタ氏は、米ロサンゼルス(Los Angeles)の外科医ヘンリー・フォード(Henri Ford)氏と、米空母カールビンソンの医師キャサリン・バーント(Kathryn Berndt)氏の協力のもと、CNNのオンエアの合間を縫って、手術を行った。

 手術後、グプタ氏は「協力することができて光栄だ」と語った。グプタ、フォード両氏によれば、少女は完全に回復する見込みだという。

 グプタ氏は、バラク・オバマ(Barack Obama)政権の医務総監候補と一時は目されていたが、家族や仕事上の理由から辞退していた。(c)AFP

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