【1月18日 AFP】(写真追加)南米チリで17日、現職のミチェル・バチェレ(Michelle Bachelet)大統領の任期満了に伴い実施された大統領選の決選投票が行われ、中道右派で富豪のセバスティアン・ピニェラ(Sebastian Pinera)元上院議員(60)の勝利が確実となり、20年続いた左派政権は終わりを告げることとなった。

 各地の投票所での開票作業がほぼ終了した時点における公式投票結果によると、ピニェラ氏の得票率は52%で、左派与党連合候補で元大統領のエドゥアルド・フレイ(Eduardo Frei)候補の得票率48%を上回り、当選が確実となった。

 故アウグスト・ピノチェト(Augusto Pinochet)元大統領による軍事独裁政権が1990年に終結して以来、チリでは20年にわたって左派政権が続いてきたが、ピニェラ氏の勝利により同国で軍政終結後初の政権交代が実現する。

 米経済誌フォーブス(Forbes)の富豪番付によると、ピニェラ氏の資産は12億ドル(約1090億円)。メディアや航空会社を所有しチリ産業界でも幅広く活躍しているほか、サッカークラブにも出資している。
 
 チリ憲法は大統領の連続再選を禁止しているため、バチェレ大統領は今回の大統領選に出馬していない。(c)AFP/Jose Luis Varela