【12月22日 AFP】国連気候変動枠組み条約(UN Framework Convention on Climate ChangeUNFCCC)第15回締約国会議(COP15)が議定書を採択できないまま閉幕したことをめぐり、英国と中国が批判合戦を繰り広げている。

 口火を切ったのが英国のエドワード・ミリバンド(Edward Miliband)エネルギー・気候変動相だ。英紙ガーディアン(Guardian)への寄稿のなかで21日、「中国は拒否権を行使して、合意に法的拘束力を持たせる取り組みを失敗させ、温室効果ガスの削減に関する合意も妨害した」と、中国を名指しで批判。「(温暖化問題をめぐる)この2週間における混乱は、世界の市民の目には茶番と映っただろう。地球温暖化問題の核心を協議する会合を、このような形でハイジャックさせてはならない」と言い切った。

 中国も黙ってはいない。ミリバンド氏の批判について、中国外務省の姜瑜(Jiang Yu)報道官は国営新華社(Xinhua)通信を通じて、「先進国による責任逃れで、途上国の分断を意図したものだ。そのような企みは失敗に終わるだろう」と糾弾。また、「COP15の会合で、協議を進展させ、途上国の権利を守るために、中国が努力したのは誰の目にも明らかだ」と述べ、「途上国も支持する緩やかな合意に達した会合は実りがあった」と結論づけた。(c)AFP