【12月16日 AFP】(写真追加)過激な反捕鯨活動を行う米環境保護団体「シー・シェパード(Sea Shepherd Conservation SocietySS)」のメンバーは16日、日本の捕鯨船との間で今年度初めての小競り合いが起き、南極付近の氷山を利用して日本の捕鯨船から逃走中だと語った。

 リーダーのポール・ワトソン(Paul Watson)船長は、7日にオーストラリア西部を出港して以来、日本の治安要員が大勢乗り込んだ調査捕鯨船「第2昭南丸」に追跡されていたと述べた。

 14日、氷山に隠れて第2昭南丸に接近したところ、2本の放水砲で発射され、2時間にわたって高速で追い回されたという。

 ワトソン船長は、南極海から衛星電話でAFPに対し「放水砲の準備は完了していたが、発射はしなかった」と語った。「尾行されている限り、われわれの位置がほかの調査捕鯨船に連絡されてしまい、われわれが近づこうものなら移動されてしまう」

 16日現在も第2昭南丸に追跡されているという。「だが、沖合の氷山を利用してうまく逃走するつもりだ」と語った。

 ワトソン船長は「捕鯨活動の妨害に出るならば、シー・シェパードの抗議船と捕鯨船との間に割り込む」と第2昭南丸から警告を受けたという。「そうなれば(第2昭南丸と)衝突してしまうだろう。しかしあきらめない。われわれは捕鯨の妨害のために来ているのだ。われわれの活動を阻止されようとも、われわれは撤退しない」と語った。(c)AFP/Amy Coopes