【12月4日 AFP】西アフリカ・ギニアで3日、前年12月に軍事クーデターで実権を握った陸軍大尉のムサ・ダディ・カマラ(Moussa Dadis Camara)大統領が、首都コナクリ(Conakry)市内の軍事施設で側近の1人に撃たれ、負傷した。

 軍事政権の報道官が国営ラジオで発表したところによると、大統領は軽傷。撃ったのは大統領付き武官のToumba Diakite容疑者で、その場で身柄を拘束されたという。一方、近隣のセネガルの当局者は、カマラ大統領の移送のため医療航空機を派遣したと話しており、状況は不透明だ。

 現地からの報道によると、コナクリ市内の路上には兵士が展開し、銃声も聞こえるという。

 ギニアでは9月、反体制派の抗議デモに治安部隊が発砲、政府発表で56人、国連(UN)や人権団体の推計では150人以上が死亡、1000人近くが負傷する事態が発生し、緊張が高まっていた。Diakite容疑者は、以前はカマラ大統領の身辺警護を担当していたが、デモ参加者への発砲を指示した1人として生存者から糾弾されていたという。(c)AFP