【11月25日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は24日、訪米中のインドのマンモハン・シン(Manmohan Singh)首相とホワイトハウス(White House)で会談した。オバマ大統領はインドを「不可欠」のパートナーと表現し、多岐にわたる課題に協力して取り組むことを強調した。

 シン首相は1月20日のオバマ政権発足以来、初の国賓として迎えられた。インド国内では、オバマ大統領が同国の隣国、中国やパキスタンを重視しているとの懸念が高まっていたが、同大統領は最重要課題であるテロ対策や気候変動に取り組む上で、インドは真のパートナーだと強調した。

 オバマ大統領は来年のインド訪問を約束したほか、両国の協力体制を強化するため、8件の覚書に署名した。両国はまた、経済関連の対話を始めるため、ティモシー・ガイトナー(Timothy Geithner)米財務長官を来年早くにインドに派遣することで合意した。

 このほか、食料安全保障の強化や、両国の20都市あまりでソーラー技術の新システム試験を行うなど、環境技術研究を支援することで合意した。

 気候変動については、来月デンマークのコペンハーゲン(Copenhagen)で開催される国連気候変動枠組条約(UN Framework Convention on Climate ChangeUNFCCC)第15回締約国会議(COP15)を前に、両国が互いにより一層の関与を求め、意見が食い違っていた。

 近日中に米国の温室効果ガス排出量削減目標を発表するとみられているオバマ大統領は、シン首相や中国首脳らと地球温暖化緩和のための「強力な実践上の合意」に達したと述べた。(c)AFP/Shaun Tandon