【11月24日 AFP】英首相官邸で23日、同邸に掲示されるマーガレット・サッチャー(Margaret Thatcher)元英首相(84)の肖像画が公開され、公開記念のレセプションにはサッチャー氏本人も出席した。

 20世紀に活躍した英首相の肖像画が官邸に掲げられるのは、デービッド・ロイド・ジョージ(David Lloyd George)、ウィンストン・チャーチル(Winston Churchill)に続き、サッチャー氏でまだ3人目。

 公開記念のレセプションを主催したゴードン・ブラウン(Gordon Brown)首相は、短いスピーチでサッチャー氏を歓迎し、その功績をたたえ、肖像画の公開は「とても歴史的で特別な儀式」だと語った。

 明るい青色の洋服を着たサッチャー氏は、ブラウン首相のスピーチに感謝の意を表したがスピーチをすることはなかった。「鉄の女」と呼ばれ1979年から90年まで保守政権を率いたサッチャー氏だが、近年は脳卒中や認知症を患い、医師の勧めで演説やスピーチなどを避けている。

 ブラウン首相は、トニー・ブレア(Tony Blair)前首相から政権を引き継いだ直後の2007年9月にサッチャー氏の訪問を受けた際、肖像画の掲示を申し出ていた。英芸術家リチャード・ストーン(Richard Stone)氏が描いた肖像画は現在、官邸1階、大広間の外に掲げられている。(c)AFP