【11月21日 AFP】(写真追加、記事更新)ドイツ捜査当局は20日、2009-10シーズンの欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)3試合を含め、欧州9か国で行われた約200試合で新たな八百長の疑惑があると発表した。

 疑惑の試合はドイツ、ベルギー、スイス、クロアチア、スロベニア、トルコ、ハンガリー、ボスニア・ヘルツェゴビナ、オーストリアで行われ、捜査当局は容疑者が不正賭博により数百万ユーロの利益を得たと考えている。

 疑惑が浮上した約200試合には、ヨーロッパリーグ2009-10(UEFA Europa League 2009-10、前UEFA杯(UEFA Cup)の12試合、U-21欧州選手権2009(UEFA European Under-21 Championship 2009)の1試合、ドイツ・ブンデスリーガ2部の4試合が含まれている。

 捜査当局は19日、ドイツ、英国、スイス、オーストリアで約50か所を家宅捜索し、ドイツで15人、スイスで2人を逮捕したと発表。100万ユーロ(約1億3200万円)以上の現金が押収されている。

 逮捕された容疑者は、試合を操作し欧州とアジアのブックメーカーで不正に利益を得ていた疑いが持たれており、捜査当局は、選手、監督、審判、マッチオフィシャルがわいろを受け取っていた証拠を握っている。

 19日に逮捕された17人の中には、2004年にドイツを揺るがした八百長スキャンダルの中心人物であるクロアチア人兄弟のアンテ・サピナ(Ante Sapina)とミラン・サピナ(Milan Sapina)も含まれている。

 2004年の八百長スキャンダルでは、ロベルト・ホイツァー(Robert Hoyzer)元審判員が主にブンデスリーガ2部と3部の試合で八百長をする見返りとして、約7万ユーロとプラズマテレビを受け取っていたことを認め実刑判決を受けている。(c)AFP