【11月11日 AFP】エジプト考古最高評議会(Egyptian Supreme Council of AntiquitiesSCA)は10日、同国南部ルクソール(Luxor)の「王家の谷(Valley of the Kings)」にあるツタンカーメン(Tutankhamen)王墓の修復作業を開始すると発表した。

 SCAは、米ゲティ保存修復研究所(Getty Conservation InstituteGCI)と協力して、王墓や壁画の保存・管理を行う。

 SCAのザヒ・ハワス(Zahi Hawass)事務局長は、「ゲティ研究所がツタンカーメン王墓を美しい状態で保存してくれることを喜ばしく思う」「王墓が修復され、少年王ツタンカーメンの栄光が再び戻ってくることが非常に楽しみだ」と語った。

 GCIのティム・ウェイレン(Tim Whalen)氏は、「SCAとGCIの共同プロジェクトは、壁画に損傷をもたらしている問題を詳細に分析することも行う」「だが、最終的な目標は、同様の問題を抱える遺跡などのモデルケースになるような、長期間にわたる保存管理計画を立てることだ」と語った。

 25歳ほどで謎の死を遂げたとされているツタンカーメン王の墓は、1922年に英国の考古学者らによって発掘され、世界的なセンセーションを巻き起こした。(c)AFP