【11月4日 AFP】ドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相は3日、ワシントンD.C.(Washingtong D.C.)の米議会上下両院合同会議で演説を行った。同首相は、気候変動問題を「第2のベルリンの壁(Berlin Wall)」と表現し、この問題への取り組みを強く求めた。

 メルケル首相は、来月デンマークのコペンハーゲン(Copenhagen)で開催される国連気候変動枠組み条約(UN Framework Convention on Climate ChangeUNFCCC)第15回締約国会議(COP15)について、その成功は米国と欧州が強く関与していくことにかかっていると述べ、われわれの生活と世界を維持していくことを阻む障壁を崩していくべきだと訴えた。

 メルケル首相は、「わたしは確信しています。20世紀においてわれわれの力がコンクリートと有刺鉄線で築かれた壁を崩壊させたように、われわれは21世紀のさまざまな壁を乗り越えていくのに十分な力を示すことができるでしょう」と述べ、この壁とは「精神の中の壁であり、近視眼的な自己利益の壁であり、現在と将来との間にある壁」だと語った。

 ベルリンの壁崩壊からまもなく20周年を迎えるにあたり、メルケル首相は、共産主義に対する勝利や「鉄のカーテン(Iron Curtain)」を崩すために米国が行った支援に心からの感謝を示した。

 メルケル首相はまた、「ドイツが欧州や世界にもたらした、憎しみや破壊、壊滅」に遺憾の意を示し、600万人のユダヤ人を始めとするホロコースト(Holocaust)の犠牲者たちに対する追悼の言葉を述べた。

 アフガニスタンにおけるイスラム原理主義組織タリバン(Taliban)や国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)との戦いやイラン核問題への取り組みなど米国が主導する政策については、ドイツは引き続き支持していく意向を表明した。

 ドイツ首相が米議会で演説するのは、1957年に上下両院でそれぞれ演説を行った旧西ドイツのコンラート・アデナウアー(Konrad Adenauer)首相以来、メルケル首相で2人目となる。(c)AFP/Peter Wuetherich