【11月3日 AFP】アフリカ最高峰キリマンジャロ山(Mount Kilimanjaro)の雪は、おそらくは地球温暖化が原因で急速に縮小しつつあり、20年以内に消滅してしまうかもしれない――。このような研究結果が2日の米科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of SciencesPNAS)に発表された。

 米オハイオ州立大(Ohio State University)の古気候学者らが、氷原から失われた氷の量を計算したもので、それによると1912年にキリマンジャロ頂上を覆っていた氷床は2007年までに85%も縮小した。また、現在の氷床は、2000年以来26%縮小しているという。

 最大の要因は温暖化と考えられるが、近年では雲の量や降水量の変化も関与している可能性があるという。

 氷河は後退しているとともに、薄くなっているという。頂上の北氷河と南氷河は、1912年時点よりもそれぞれ1.9メートル、5.1メートル薄くなった。フルトヴェングラー(Furtwangler)氷河の厚さは、2000年から09の間に50%も薄くなったという。(c)AFP