【10月30日 AFP】(一部更新)ベルギーのブリュッセル(Brussels)で29日から開かれていた欧州連合(EU)の首脳会議は30日、発展途上国における気候変動問題の取り組みを支援するため、2020年までに毎年1000億ユーロ(約13兆5000億円)が必要だという点で合意した。

 欧州各国の首脳は先進国に、2050年までにCO2排出量を80~95%削減することを呼びかけたが、その具体的な方法にはほとんど言及しなかった。

 デンマークのコペンハーゲン(Copenhagen)で12月7日から開催される気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)を前に、フランス、ドイツ、イタリアは欧州の手の内を明かすことに積極的ではなかった。

 ドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相は、「われわれの約束は他国の動きと財政的な取り組みにリンクさせる」と語った。英国のゴードン・ブラウン(Gordon Brown)首相は、合意内容は「EUとその加盟国が応分の費用負担を負う用意があることを示している」と述べたが、同時に「当然、他国も同様の負担をすることが条件となる」と述べた。

 途上国の温暖化支援に必要だとされた年額1000億ユーロのなかで、途上国独自の対策、国際的な排出量取引、国際援助が占める割合も明らかにされていない。

 環境保護団体グリーンピース(Greenpeace)は、「EUは応分の資金を負担する気概がない」と批判した。

 EUは2020年までに温暖化ガス排出量を20%削減することで合意している。さらにコペンハーゲンのCOP15でほかの先進国が排出量を削減するならば、EUの削減目標を30%にまで増やす姿勢を示している。

■EU内部でも立場の違い

 リトアニアのダリア・グリバウスカイテ(Dalia Grybauskaite)大統領はEU加盟国の費用分担を決める作業部会が近く立ち上がると語った。

 ポーランドのEU担当相が「ブルガリアやルーマニアの拠出金額がデンマークやオランダより多くなるなどというのは無茶なことだ」と語るなど、リトアニアやポーランドなどの東欧9か国は、西欧諸国の負担割合を多くすべきだと考えている。このため温暖化対策の費用負担割合を、環境に与える負荷ではなく国民総所得に応じて決めるよう主張している。(c)AFP/Paul Harrington