【10月26日 AFP】休暇でロシアを訪問中のイタリアのシルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)首相が23日、タフガイぶりを内外にアピールするウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)首相の外出に同行し、水陸両用機「ベリエフBe-200(Beriev Be-200)」の操縦かんを握る一幕があった。

 国営テレビの映像によると、サンクトペテルブルク(Saint Petersburg)のプーチン首相の私邸近くにある湖で、両国首脳はオレンジ色のライフジャケットを着用し、スピードボードから「ベリエフBe-200」に乗り込んだ。

 プーチン首相を差し置いて機長席に座ったベルルスコーニ首相は、歯を見せてにやっと笑ってみせた。ロシア通信(RIA)によると「並々ならぬパワーを感じるね」とご満悦だったという。

「ベリエフBe-200」は、ロシアの緊急救援隊が使用する飛行艇で、ロシアのドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)首相報道官によると、イタリアの山火事の鎮火にあたったこともある。

 ペスコフ報道官はAFPの取材に対し、「両首相はともに1日を過ごし、会談も行った」と述べた。ロシア政府発表によると、2人は週末の欧州サッカーの試合についても熱心に議論したという。

 ベルルスコーニ首相とプーチン首相の親密さは有名で、2008年にはプーチン氏がイタリア・サルデーニャ(Sardinia)島にあるベルルスコーニ氏の私邸に滞在している。

 その一方で、スキャンダルにことかかないベルルスコーニ氏の度重なるプライベートな外遊は、同国左派の冷笑を招いており、今回のロシア訪問もイタリアの恥だと非難の的になっている。(c)AFP