携帯電話で話しながら歩くと「一輪車に乗ったピエロ」に気づきにくい 米研究
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【10月21日 AFP】携帯電話で話しながら歩く人は、そうでない人に比べ、スピードが遅く、方向を変える頻度が高く、正しい方向に向かうことが困難。そして、「一輪車に乗ったピエロ」のような非日常なものに気づく割合も低い――。学術誌「Applied Cognitive Psychology」12月号に掲載予定の研究結果が20日発表された。
研究者らは、西ワシントン大学(Western Washington University)キャンパス内の広場を斜めに横切る長さ114メートルの歩道で、計317人の歩行者を観察した。
観察対象は、携帯電話で話している人、携帯音楽プレーヤーを聴いている人、他の歩行者と会話している人、電子機器を使わずに1人で歩いている人。それぞれについて、広場を横切るのに要した時間、途中で立ち止まったか、ジグザグに歩いたか、転んだか、歩く方向を何回変えたか、他の人とぶつかったか、またはぶつかりそうになったかを記録した。
さらに、歩道のすぐ横に「一輪車に乗った派手な服装のピエロ」という非日常的なものを配置し、これに気づくかを観察した。
携帯電話で話していた人のうちこのピエロに気づいたのは25%で、平均で50%を超えたその他のグループの半分を下回った。
ピエロに気づかなかったのは電子機器のせいとは言えない。なぜなら、携帯音楽プレーヤーを聴いている人の61%がピエロに気づいたからだ。また、気づく割合が最も高かったのは他の歩行者と会話しているグループで71%だった。
研究者らは、携帯電話で話している人が周りのことに気づかない現象を「非注意性盲目(inattentional blindness)」という用語を使って説明し、絶えず変化する複雑な状況下で移動する際、必要な情報を十分に活用できないおそれもあると指摘。歩道を歩いているだけならばそれほど危険ではないが、バイクや車が行きかう場所での歩行や携帯電話を使いながらの運転は重大な危険に直面する可能性があるとしている。(c)AFP
研究者らは、西ワシントン大学(Western Washington University)キャンパス内の広場を斜めに横切る長さ114メートルの歩道で、計317人の歩行者を観察した。
観察対象は、携帯電話で話している人、携帯音楽プレーヤーを聴いている人、他の歩行者と会話している人、電子機器を使わずに1人で歩いている人。それぞれについて、広場を横切るのに要した時間、途中で立ち止まったか、ジグザグに歩いたか、転んだか、歩く方向を何回変えたか、他の人とぶつかったか、またはぶつかりそうになったかを記録した。
さらに、歩道のすぐ横に「一輪車に乗った派手な服装のピエロ」という非日常的なものを配置し、これに気づくかを観察した。
携帯電話で話していた人のうちこのピエロに気づいたのは25%で、平均で50%を超えたその他のグループの半分を下回った。
ピエロに気づかなかったのは電子機器のせいとは言えない。なぜなら、携帯音楽プレーヤーを聴いている人の61%がピエロに気づいたからだ。また、気づく割合が最も高かったのは他の歩行者と会話しているグループで71%だった。
研究者らは、携帯電話で話している人が周りのことに気づかない現象を「非注意性盲目(inattentional blindness)」という用語を使って説明し、絶えず変化する複雑な状況下で移動する際、必要な情報を十分に活用できないおそれもあると指摘。歩道を歩いているだけならばそれほど危険ではないが、バイクや車が行きかう場所での歩行や携帯電話を使いながらの運転は重大な危険に直面する可能性があるとしている。(c)AFP