【10月4日 AFP】「くまのプーさん(Winnie-the-Pooh)」が80年ぶりに帰ってくる。英出版社エグモント(Egmont)は1日、世界中で愛されている同作品の続編を5日に出版すると発表した。

 童話「くまのプーさん」のオリジナル・シリーズは、英作家A・A・ミルン(A. A. Milne)氏が原作者で、E・H・シェパード(E. H. Shepard)氏が挿絵を手掛けた。1920年代に出版されて以来、約50の言語に翻訳され、世界中で読まれている。

 今回の続編は作家のデービッド・ベネディクトゥス(David Benedictus)氏がストーリーを手がけ、イラストレーターのマーク・バルゲス(Mark Burgess)氏が挿絵を担当している。タイトルは「リターン・トゥ・ハンドレッド・エーカー・ウッド(100エーカーの森に帰る、Return to the Hundred Acre Wood)」で、新刊には10の物語が収録されている。
 
 エグモントによると、復活したプーさんは、ピグレット(Piglet)、イーヨー(Eeyore)、ティガー(Tigger)など、おなじみの仲間たちとともに100エーカーの森で新たな冒険をくり広げるという。続編にはかわうそのロッティー(Lottie)という新キャラクターも加わる。

「ロッティーは、何をどうすべきかについて、とてもはっきりした考えをもっている。自分の決めた正しい手順に従って物事をやらないと気が済まないという女の子なんだ」と筆者のベネディクタス氏は話す。ロッティーは友情や冒険についてのプーさんの価値観を体現しているのだという。

 プーさんの知的所有権管理団体Trustees of the Pooh Propertiesのマイケル・ブラウン(Michael Brown)会長は「ミルンの物語は1920年代の英国が舞台だが、時代を超えて子どもたちを魅了する世界が描かれている。新キャラクターの登場するベネディクトゥス氏の続編も原作と同じ世界から生み出されたものだ。きっと時代を超えて読み継がれるだろう」と話している。(c)AFP