【10月3日 AFP】ジャック・シラク(Jacques Chirac)前仏大統領(76)の愛犬のマルチーズ「スモウ(Sumo)」が、エリゼ宮(Elysee Palace)を出てからうつ病を患い、シラク氏に3度にわたってかみつき、療養のため農場に送られた。2日付の仏大衆紙パリジャン(Le Parisien)が報じた。

 同紙が掲載したシラク前大統領夫人のベルナデット・シラク(Bernadette Chirac)さんのインタビューによると、スモウはエリゼ宮を去った後の隠居生活に対処することができかったという。

 シラク一家は07年5月に大統領を退任後、ラフィク・ハリリ(Rafiq Hariri)元レバノン首相の親族が所有していたパリ(Paris)市内の広々としたアパートメントに引っ越した。

「(スモウは)エリゼ宮から出たことを決して受け入れようとしなかった。まだ生まれたばかりの子犬だったけれど、しばらくすると落ち込むようになった」

 スモウは、抗うつ剤を処方されてうつ病の治療を受けていたが、シラク氏の足に2度にわたってかみついたという。そして数か月前、今度はシラク氏の胸部にかみついた。

「マルチーズはかなり高くジャンプができるのよ。血が流れていたので、わたしは本当に怖かった」

 スモウはもともとベルナデット夫人が孫息子からプレゼントされたが、ベルナデットさんによると、「(シラク氏は)すぐに気に入って飼いはじめた」という。「夫はどこにでもスモウを連れて行った。スモウはエリゼ宮ではとっても幸せそうだった」

 ベルナデットさんによると、スモウは、シラク一家の友人がパリ郊外で所有している農場に送られて以降、かみつくなどの行為を一切しなくなったという。(c)AFP

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