【10月1日 AFP】米国で最近放映されたドキュメンタリー番組で、映画監督のロマン・ポランスキー(Roman Polanski)氏が1977年に起こした少女淫行事件の裁判で深刻な不正行為があったことを暴露した元検察官が9月30日、米ロサンゼルス・タイムズ(Los Angeles Times)紙に対し、「わたしはうそをついた」と語り、不正行為の存在を否定した。

 元検察官のデビッド・ウェルズ(David Wells)氏(71)は、ドキュメンタリー番組『Roman Polanski: wanted and desired(ロマン・ポランスキー:指名手配とあこがれの対象)』に登場。判決宣告前に担当判事と話し合い、ポランスキー氏が実刑に値すると告げたと述べた。

 このドキュメンタリー番組が米ケーブルテレビ局HBOで放映された後、ポランスキーの弁護士らがウェルズ氏の発言を取り上げ、ウェルス氏とローレンス・リッテンバンド(Laurence Rittenband)判事が、不正な協議を行うという不祥事に関与したと非難した。

 両者の会合は、ポランスキー氏が13歳の少女との違法な性行為を認め、判決宣告を待っていたころに開かれたという。その後、ポランスキー氏は、長期の禁固刑を言い渡されることを恐れ、1978年1月に米国を出国した。

 ウェルズ氏はロサンゼルス・タイムズ紙に、「(秘密の会合は)事実ではなかった」と述べ、「わたしはうそをついたのだ」と語った。

 ウェルズ氏は当時、事件の担当検事ではなかったという。ドキュメンタリー番組が米国で放映されることはないだろうと考え、うそをでっちあげたと説明した。

 会合相手のリッテンバンド判事は1993年にすでに死去している。

 ウェルズ氏は、すでに今年初めに地区検察局にうそをついたことを謝罪したという。しかし、前週末にポランスキー氏が拘束されたことを受けて、公の場でも発表することを決めたという。(c)AFP