【9月25日 AFP】フランスとアラブ首長国連邦(UAE)の考古学者らは24日、ドバイ(Dubai)の北にある島でジュゴンをあがめる礼拝所を発見したと発表した。紀元前3500年~3200年ごろのものと見られ、これまで知られている中では世界最古の礼拝所だという。

 場所は、ドバイの北50キロのところに浮かぶアカブ(Akab)島。6500年以上前から続くマグロ漁の漁村がある。

 1990年代に大量のジュゴンの骨が発掘され、当初は食肉処理場と考えられていた。しかしその後の調査で、ていねいに作られた高さの違う2つの壇が見つかり、中には約40頭のジュゴンの骨とともに道具や石、装飾品が入っていた。

 考古学者らは、この場所は礼拝所として使用され、ジュゴンを祭ったものと見ている。なお、同様の構造はオーストラリア沖の島でも複数発見されているが、これらはわずか数百年前のものとされる。
 
 湾岸地域には現在もジュゴンが生息しており、成体は体長4メートル、体重400キロにもなる。(c)AFP