【9月22日 AFP】6月の軍事クーデターで国外追放されたホンジュラスのホセ・マヌエル・セラヤ(Jose Manuel Zelaya)大統領は21日、帰国を強行し、約3か月ぶりに首都テグシガルパ(Tegucigalpa)に戻った。
  
 このニュースは国内外のメディアで大々的に報じられ、セラヤ氏の支持者ら数千人がテグシガルパの街路を埋め尽くした。ホンジュラスの暫定政権は、帰国の事実はないと否定している。

 クーデターを受けてホンジュラスの加盟資格を停止していた米州機構(Organization of American StatesOAS)の議長は声明を発表し、セラヤ氏がテグシガルパのブラジル大使館に身を寄せていることを確認。同日緊急会議を召集し、今後の対応を話し合った。

 なお、セラヤ氏は過去2回にわたって帰国を試み、そのたびにセラヤ氏の支持者らと軍が衝突し、数人の死者を出している。そのため今回の帰国がさらなる暴力の火種になると懸念する向きが多い。

 セラヤ氏は6月28日、憲法改正をめぐる政治的緊張のさなかに軍により追放された。このクーデターについては、同国の裁判所および議会も支持していたという。(c)AFP