【9月19日 AFP】オーストラリアの警察は18日、羊をかみ殺したとして殺処分を命じられた犬が、飼い主によって施設から連れ去られたと発表した。飼い主は犬を連れて逃走したという。

 2児の父、ロバード・ギルバートソンさんは、サウスオーストラリア(South Australia)州マウントギャンビア(Mount Gambier)の捕獲用のおりの一部を切断し、飼い犬のスタッフォードシャーテリアの交配種、マックス(Max)を強奪。家族を残して、マックスとともに逃走した。

 マウントギャンビア警察のアンディ・ストット(Andy Stott)氏は、「犬が捕獲されおりに入れられた後、(ギルバートソンさんが)最後の別れを告げるために会いに行ったと聞いている。しかし、彼はおりを切断し、犬を逃がした」とAFPに語った。

 ギルバートソンさんは、地元当局による安楽死の決定がくつがえらなかったため、取り乱してそのような行動をとったとみられている。

 警察は飼い主と犬の捜索を行い、犬と飼い主の居場所を特定したという。ストット氏は「居場所を特定した。飼い主は数日以内に出頭するだろう」と述べた。

「飼い主は出頭するつもりだ。犬を連れ戻し、正しい行動をして、この騒動をすべて終わりにしよう、とわたしは提案している」(アンディ・ストット氏)

 器物破損と犬の捕獲を妨害した罪で有罪となれば、ギルバートソンさんは罰金を命じられることになる。(c)AFP