【9月19日 AFP】喫煙、高血圧、高コレステロール――心臓病リスクを高めるこれらの要因を持つ中高年の男性は、そうでない人と比べて寿命が10年程度短くなる傾向があるという研究結果が、18日の英医学誌「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(British Medical JournalBMJ)」に掲載された。

 過去に行われた多くの研究で、喫煙、不健康な食生活、運動不足をなくすと心臓病リスクが軽減されることは分かっていたが、どれぐらい寿命に差が出るのかを調べた研究は少なかった。

 英オックスフォード大学(Oxford University)の研究チームは約1万9000人の男性公務員を対象に調査を実施した。被験者から各自の病歴、生活様式、喫煙習慣について詳細な情報を提供してもらい、医師が被験者の体重、血圧、肺機能、コレステロール値、血糖値を測定した。最初の調査は、1960年代後半に被験者が40~69歳の時に行い、それから28年後の1997年に、その時点で生存していた被験者を対象に2回目の調査を行った。

 その結果、最初の調査時に喫煙、高血圧、高コレステロールの3つの要因を持っていた被験者は、そうでない被験者と比べて、心疾患の病気で死亡する確率が2~3倍高く、寿命が10年程度短い傾向があることが分かった。

 過去10年間で多くの先進国では致死性の脳卒中や心臓発作を起こす人の割合は約25%減少しているが、健康上のリスク要因はそれほど減っていない。アメリカ心臓協会(American Heart Association)の統計によれば、米国では1999年以来、管理不良高血圧の患者数は16%、高血中コレステロールの患者数は19%、喫煙者は約15%しか減っていない。(c)AFP