【9月16日 AFP】イラクの首都バグダッド(Baghdad)で15日、ジョー・バイデン(Joe Biden)米副大統領が予告なしで同市を訪問した数時間後、旧米軍管理区域(通称グリーンゾーン)内の米大使館付近に迫撃弾4発が撃ち込まれた。治安当局高官が語った。バイデン副大統領に同行した記者によると、バイデン氏にけがは無かった。

 現場のAFP記者によると、4発のうち2発は大使館から100メートル付近に着弾したという。また、消防車などが現場に急行するのが目撃された。バイデン副大統領に同行する記者によると、避難を指示する警戒音が数度鳴ったという。米大使館は今のところコメントを発表していない。

 この攻撃について、米民間情報機関「サイト・インテリジェンス・グループ(SITE Intelligence Group)」は16日、イラク武装グループ「Mujahedeen Army」が犯行声明を出したと発表した。

 サイト・インテリジェンス・グループによると、Mujahedeen Armyは、ウェブサイトに投稿した声明で、迫撃弾はバイデン氏への「歓迎」であり、バイデン氏に、イラク駐留米軍の撤退をバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領へ進言するよう呼びかけるためのものだと述べた。

 Mujahedeen Armyは声明で、バイデン氏に対し、「占領者らの指導者よ。異教徒と偽善者の指導者よ。出発の準備を整え、われわれの国から撤退せよ」と要求した。

 バイデン氏のイラク訪問は今年に入って3度目。米政府高官によると、今回の訪問では、イラク指導者らと会談するほかイラク駐留米軍を視察する予定となっている。(c)AFP