【9月4日 AFP】イタリア・セリエA、ユベントス(Juventus)に所属する元フランス代表フォワード(FW)ダビド・トレゼゲ(David Trezeguet)が3日、2009-10シーズン終了後に退団する意向を明らかにした。

 2000年に開催された欧州選手権(Euro 2000)決勝のイタリア戦でゴールデンゴールを決めたトレゼゲは、同年にフランス・リーグ1のASモナコ(AS Monaco)からユベントスに移籍している。

 ユベントスで160得点以上を記録し、同クラブの外国人選手の歴代最多得点記録を保持しているトレゼゲだが、現在はポジションを失い、2008-09シーズンの先発出場はわずか1試合にとどまり、2009-10シーズンもこれまで出場機会を得ていない。

 シーズンオフには移籍がささやかれていたものの、2011年まで契約を残すチームに残留したトレゼゲだったが、契約を1年前倒しし、10年にわたるユベントスでの生活に終止符を打つことを明らかにしている。

 トレゼゲは「このクラブで物語を作ってきた。遅かれ早かれすべては終わりを迎える。クラブとの関係は何も変わっておらず、退団を求めたこともない。契約が問題だったこともない。これは少し前に下した決断であり、家族と国に帰ることになるだろう」と語っている。

 トレゼゲは今回の発言が引退を意味するのか、そして国というのはフランスか、それとも両親の祖国であり、プロとしてのキャリアをスタートしたアルゼンチンなのかを明確にしておらず、「分からない。たった2試合を終えた段階なので、今は話す時期ではない。何かを勝ち取ってユベントスでの物語を終えたい」と語っている。

 トレゼゲはモナコでリーグ1を2度制し、ユベントスではセリエAで2度、セリエBで1度優勝しており、セリエAを制した2002年にはリーグ最優秀選手と最優秀外国人選手を受賞し、得点王に輝くなど最高のシーズンを過ごしている。

 また、フランス代表でも成功を収めているトレゼゲは、1998年のW杯と2000年の欧州選手権で優勝している。

 八百長事件により2005年と2006年の優勝をはく奪され、セリエBに降格したユベントスは、これにより多くの主力選手が退団したが、トレゼゲはチームに忠誠を尽くして残留し、1年でのセリエA復帰に貢献している。
 
 現在トレゼゲは、FWの序列でアマウリ(Amauri Carvalho de Oliveira)、ビンチェンツォ・イアクインタ(Vincenzo Iaquinta)、アレッサンドロ・デル・ピエロ(Alessandro Del Piero)に次ぐ4番手に甘んじている。(c)AFP