【8月14日 AFP】ヨルダンのマダバ(Madaba)警察当局は13日、「家族の許可なく結婚した」として妊娠中の看護師の女性(23)を射殺した女性の兄(30)を、計画殺人の容疑で起訴した。

 この女性は約2年前、家出をしたあとで家族の許可を得ずに結婚していた。12日に別の兄の結婚式に出席した際に、頭部などに4発の銃弾を受けて死亡した。

 女性の兄弟3人はこの女性を殺すために手を組み、「危害を加えたりはしないから」と言って女性を結婚式会場におびき寄せた。1人が女性を殺害している間、他の2人は女性の夫をひどく殴りつけたという。

 女性を殺害した男は計画殺人罪の主犯として、他の2人は従犯として起訴された。ヨルダンでは殺人罪に対し死刑が適用されるが、婚前交渉などで家の名誉を汚したとして家族に殺される「名誉殺人」の場合、特に被害者の家族から情状酌量を求められると、一般的に減刑となる。ヨルダンでは年間15-20人の女性が「名誉殺人」の名の元に殺害されているという。(c)AFP