【8月13日 AFP】北イタリアの町工場の経営者が、宝くじで96万3000ユーロ(約1億3200万円)を当て、事前に約束した通り当選金の3分の1を従業員に「おすそ分け」した。12日の伊レプブリカ(La Repubblica)紙が伝えた。

 北部トゥルビーゴ(Turbigo)で金属加工工場を営むマルコ・コロンボ(Marco Colombo)さん(38)は、8日に抽選が行われたロトくじ「スーパーエナロット(SuperEnalotto)」を購入。抽選の数日前、「もし当たったら皆で分けよう」と従業員らに向かって大声で宣言した。

 10日に出社したコロンボさんは、約束を守り、5人の従業員に1人あたり7万ユーロ(約960万円)をプレゼントした。ちなみに、コロンボさんの工場は、経済危機のあおりで苦しい経営が続いているという。

■当たり出ず賞金額180億円に、購入者殺到中

 なお、「スーパーエナロット」は6けたの数字すべてが一致する1等当選が過去7か月にわたって出ておらず、11日の抽選後、賞金額は欧州最高記録を更新して1億3150万ユーロ(約180億円)に達した。

 イタリア各地で一攫千金を夢見る人々がくじ売り場に殺到する光景が見られており、こうした現象に教会は12日、「偶像化」を招いていると警告。カトリック系の雑誌「Famiglia Cristiana」は、賞金をイタリア中部地震の被災者救援に寄付するよう主催者に呼びかけている。(c)AFP