【8月10日 AFP】中国国営新華社(Xinhua)通信は10日、警察の情報として、アフガニスタンの首都カブール(Kabul)から中国・新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)の区都ウルムチ(Urumqi)に向かっていたアフガニスタンの民間航空会社カーム航空(Kam Air)の航空機から爆弾で脅迫されたとの連絡があったが、この航空機はウルムチへの着陸を拒否されたと報じた。

 新華社はこれに先立ち、この航空機はハイジャックされたとの情報を伝えていた。治安部隊と非常事態チームがウルムチの空港に派遣され、空港に通じる道路には検問が設けられた。

 一方、カブール の外交筋の話として新華社が伝えたところによると、航空機はアフガニスタン南部のカンダハル(Kandahar)に向かったという。カンダハル空港の民間航空部門の責任者によると、この航空機が爆発物による脅迫を受けたり、ハイジャックされたりした事実はなく、なんらかの技術的な理由でウルムチへの着陸が拒否されたという。また、カブールではなくカンダハルに向かったのは天候不良のためだったとしている。

 カーム航空のカンダハル事務所代表も、この航空機がカンダハルに着陸したことを確認し、この航空機はすぐにカブールに向かうと述べたが、ウルムチに着陸できなかった理由は明らかにしなかった。

 この航空機はカーム航空初のカブール発ウルムチ行きの便だった。2003年に発足したカーム航空はアフガニスタン初の民間航空会社。同社のウェブサイトによると航空機6機、従業員350人を擁し、多数の国際・国内路線を運航している。

 新疆ウイグル自治区では7月に暴動が発生し197人が死亡している。(c)AFP