【8月3日 AFP】イラクのヌーリ・マリキ(Nuri al-Maliki)首相は2日、油田地帯の帰属などをめぐり中央政府との対立が続くクルド人自治区を訪問し、自治政府のマスード・バルザニ(Massud Barzani)議長や同地区出身のジャラル・タラバニ(Jalal Talabani)イラク大統領らと会談した。マリキ首相が同自治区を訪れたのは首相就任後初めて。

 マリキ首相は2日早朝、同自治区第2の都市スレイマニヤ(Sulaimaniyah)に到着。その後、スレイマニヤの北西75キロにある保養地ドカン(Dukan)で会談を行った。マリキ首相は会談後、会談に満足しており、このような会談を今後も続けることで双方が合意したと語った。

 クルド人自治政府側は、油田地帯キルクーク(Kirkuk)を含むイラク北部や自治区の境界地域付近での自治領拡大を要求している。自治拡大をめぐってはこれまで、自治政府と中央政府との間で激しい論争が続いている。米国は、2011年の米軍のイラク完全撤退を前に、中央政府と自治政府に対立解消を図るよう圧力をかけていた。

 バルザニ議長は、前月行われた地方議会・自治政府議長選で一貫して、キルクーク問題で妥協しない立場をとっていたが、この日の会談では柔軟に対応する用意があるとし、マリキ首相とは「問題を解決することで合意した」と語った。さらに、会談は「非常に成功裏に終わった」と強調した。

 前月の地方議会選挙では、長年クルド人自治区政治の中心を占めてきたバルザニ氏率いるクルド民主党(Kurdistan Democratic PartyKDP)とタラバニ氏率いるクルド愛国同盟(Patriotic Union of KurdistanPUK)が全議席の57%を獲得した。しかし、少数政党2党も予想を超える善戦を見せ、同自治区で初めて本格的な野党勢力を形成するとみられている。(c)AFP/Shwan Mohammed