【7月30日 AFP】イラクの治安部隊と警官隊は28日、バグダッド(Baghdad)北東ディヤラ(Diyala)州にあるイランの反体制組織ムジャヒディン・ハルク(イスラム人民戦士機構、MKO)のキャンプを急襲した。双方で約420人が負傷したほか、イラク警官2人が死亡した。急襲により生じた混乱とキャンプ住民の抵抗を鎮圧するため、警察の機動隊も投入された。

 治安部隊とキャンプ住民の衝突は翌29日も続いた。警察関係者によると、現場である「キャンプ・アシュラフ(Camp Ashraf)」に警察側が拠点を確保し、イラク国旗を掲揚すると再び衝突が始まった。ただし、キャンプの約4分の3はイラク警察が制圧しているという。また別の警官は、戦闘は夜まで続いたと語った。

 ムジャヒディン・ハルク側は、キャンプの住民7人が死亡したと発表したが、死者数に関する第三者の情報はない。同組織は負傷者数は385人と発表している。

 一方、イラク警察はキャンプ住民の負傷者は300人で、うち25人は女性だと発表した。治安部隊側の負傷者は120人としている。また、50人を超えるキャンプ住民を拘束したという。

 イラク国防省は同キャンプに対する今回の急襲について、当局側には非はないとし、前年11月の米軍地位協定(Status of Forces AgreementSOFA)で正当化される行動だと主張した。(c)AFP/Ali Al-Tuwaijri