【7月30日 AFP】米ミシガン(Michigan)州ディアボーン(Dearborn)に住む目が不自由なモナ・ラムーニ(Mona Ramouni)さん(28)は、盲導犬ならぬ「盲導ポニー」のカリ(Cali)を連れて、勤務先の出版社に日々通勤している。

 モナさん一家は敬けんなイスラム教徒。イスラムの教えでは犬のつばは不浄とされており、盲導犬を家に入れることをモナさんの両親は拒否した。

 そこでモナさんは前年10月、ショーで使用されていたミニチュアホース(4歳、メス)を購入、カリと名付けた。カリはプロの訓練士のもとに送られ、7か月の特訓を受け、ひずめで地面を蹴って障害物の存在を教えたり、車やバスの乗り降り、さらには特定のモノを拾って主人に渡すといったことができるようになった。

 ミニチュアホースは体重45キロ程度、大型犬とサイズは変わらないがより頑丈で、歩行困難の人の介助も可能だ。また、盲導犬が通常12歳までに引退するのに対し、ミニチュアホースの寿命は30歳以上で、寿命間近まで働くことができる。そのかわり世話は大変で、値段も犬よりははるかに高いという。(c)AFP