【7月28日 AFP】27年間の内戦の影響で絶滅が危惧(きぐ)されていたアンゴラ固有のアンテロープ(レイヨウ)がこのほど発見された。同国政府関係者が27日、明らかにした。

 ポルトガル語名を「パランカ・ネグラ(Palanca Negra)というこの大型アンテロープは、アンゴラ北部のカンガンダラ国立公園(Cangandala National Park)とルアンド保護区(Luando Reserve)にのみ生息しているが、内戦以後、その存在は、地元住民から寄せられる数えるほどの目撃談や現地に設置されたカメラでまれに確認される程度だった。

 内戦が集結した2002年、パランカ・ネグラを発見するためのプロジェクトが立ち上げられたが、前週末になって、ヘリコプターからの調査により2か所の生息地で計3頭を発見した。

 環境保護当局は、うち雌1頭にGPSを装着することに成功。今後できるだけ多くの個体を発見してそれらをカンガンダラ国立公園内に特別に設置された400ヘクタールの保護区に移動させたいとしている。

 国際自然保護連合(International Union for the Conservation of NatureIUCN)が絶滅危惧種に指定しているパランカ・ネグラは、同国のシンボルで、サッカーアンゴラ代表チームのニックネームにもなっている。(c)AFP