【7月29日 senken h】エッジーでシャープな強い女性像を打ち出す本来の「G.V.G.V.」のコレクションラインとは一線を画し、三越の顧客のイメージを描きながら商品作りに臨んだというデザイナーのマグ(MUG)さん。

 「デザイン的にはアーカイブの中からとくに人気の高かったデザインを2つ、今回のために選んだ素材に合わせてデザインしました。同じ黒でも少しあせたような色合いとピーチスキンのような風合いを持つ東レさんの『フォレッセ』という新素材は、袖を通した時に感じる柔らかさと流れるようなドレープが特徴です。G.V.G.V.のコレクションではシルバーを吹き付けたインパクトのある素材を使いましたが、素材を変えるだけでまったく新しいドレスに生まれ変わりました。百貨店を訪れるトラディショナルで上品な顧客層に見合ったグレード感が表現できたと思います」

 今回のような日本発信のクリエーションには大変興味があるというマグさん。「ニット以外はすべてジャパンメードです。海外の生地はキャッチーですが、質の高い国産素材は繊細な日本人にはぴったりなのです。縫製についても信頼のおける機屋さんとお付き合いさせてもらっています。素材を提案してくれるだけでなく、デザイナーにインスピレーションを与えてくれる職人の存在は大変貴重です。手の良い職人さんがいる機屋さんが淘汰(とうた)されていくのを見るたびにとても寂しく思いますね。最近の日本マーケットでは安くて可愛いがキーワード。凝った素材をどんなにすばらしいデザインに仕上げてもなかなか伝わらない状況にあります。G.V.G.V.のショップでは接客の中でそのあたりをわかりやすくお客様に説明するよう努めています」(c)senken h/text:大石真規子(SCREAM Inc)

【関連情報】
特集:senken h 95
三越本店で開催「Japan Creation」9人のデザイナー
G.V.G.V 09/10年秋冬コレクション<写真>
【G.V.G.V.】記事一覧