【7月25日 AFP】世界最大の口径の光学・赤外線望遠鏡がスペインのカナリア諸島(Canary Islands)で完成し、施設の落成式が24日行われた。落成式にはスペイン国王フアン・カルロス1世(Juan Carlos I)も出席した。

「カナリア大天体望遠鏡(Great Canary TelescopeGTC)」と呼ばれるこの望遠鏡は、カナリア諸島のラ・パルマ島(Island of La Palma)山頂の天文台に設置された。総工費は1億400万ユーロ(約140億円)。その9割をスペイン政府が負担し、残りの費用はメキシコ政府と、米国のフロリダ大学(University of Florida)が拠出した。

 宇宙の中の最も暗く最も遠い距離にある場所を観測でき、新たな星の発見、銀河系の観測、ブラックホールの分析など、幅広い天文学調査に役立つとされている。

 施設設立に協力した科学者らは、「この望遠鏡の完成は、科学の大きな進歩を意味するものだ」と述べている。(c)AFP