【7月24日 AFP】米連邦捜査局(Federal Bureau of InvestigationFBI)などは23日、資金洗浄、恐喝、収賄などの疑いでニュージャージー(New Jersey)州の市長やユダヤ教ラビ(指導者)など44人を逮捕した。ラビの1人は移植用の腎臓売買も仲介していたという。

 同州は、政治腐敗の深刻さでは国内屈指とされ、関係当局は汚職一掃を目指して捜査を進めていた。

 逮捕されたのは、同州ボケン(Hoboken)、セコーカス(Secaucus)、リッジフィールド(Ridgefield)各市の市長らと、ジャージーシティー(Jersey City)の副市長など公職者や政治家多数、ユダヤ教のラビ5人。

 資金洗浄ネットワークはニュージャージー州やニューヨークから、イスラエル、スイスにまで広がっていたとみられ、政治家らは州法の抜け穴を活用して賄賂を寄付金と申告していた。

 イタリア系のマフィアで知られるニュージャージー州だが、今回の一件で中心的な役割を果たしていたとみられるのは、ユダヤ教のラビだ。司法省の声明によれば、ラビたちが支配力を持つニューヨークとニュージャージーの慈善事業団体を通じて、数千万ドルが資金洗浄されていたという。(c)AFP/Sebastian Smith