【7月23日 AFP】2000年にウクライナのジャーナリスト、ゲオルギー・ゴンガゼ(Georgy Gongadze)氏が殺害された事件の容疑者として21日に逮捕された元内務省高官の男が、同氏殺害への関与を認めた。政府高官の関与もほのめかしているという。同国保安庁が22日明らかにした。

 自白したOlexy Pukach容疑者は、ゴンガゼ氏が殺害された当時、内務省高官だった。

 同容疑者は殺害の動機については自白していないが、殺害の背後にいる数人はすでに死亡したと語ったという。

 当時のレオニード・クチマ(Leonid Kuchma)政権批判で知られるゴンガゼ氏は2000年9月16日に誘拐され、2週間後、キエフ(Kiev)近郊で頭部のない遺体となって発見された。即座に政権批判による政治的暗殺とみなされた殺害は同国を震撼させ、国際社会を騒然とさせた。

 2004年の大統領選でクチマ政権後継者を破ったビクトル・ユーシェンコ(Viktor Yushchenko)大統領は、ずっと以前から事件の解決を公約している。

 しかし、Pukach容疑者の自白はあったものの、クチマ元大統領自身がゴンガゼ氏の殺害に関与していたかを含め、事件の全容は依然、不透明なままだ。(c)AFP