【7月12日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は11日、発射台近くに落雷があったためスペースシャトル「エンデバー(Endeavour)」の打ち上げを1日延期すると発表した。

 打ち上げは11日午後7時39分(日本時間12日午前8時39分)に予定されていたが、現地時間10日夜、米フロリダ(Florida)州ケープカナベラル(Cape Canaveral)の発射台から600メートル以内の範囲で11回の落雷があり、データを検討するためNASAは打ち上げの延期を決めた。

 シャトルを雷の直撃から保護する配線システムにも何度か落雷したという。落雷後NASAの技術者が調査したところ、発射台に設置されていたシャトル本体と固体燃料ブースターに損傷はなかった。

 エンデバーの打ち上げは12日午後7時13分(日本時間13日午前8時13分)に延期された。エンデバーの今回のミッションで打ち上げが延期されたのは3度目。これまでの2度は燃料漏れが原因だった。

 NASAの気象専門家によると、シャトルの打ち上げに支障が出る悪天候になる確率は60%と予想されていたが、NASAは現地時間10日夜にシャトルの周囲に設置されていた足場を外していた。延期後の打ち上げ予定時刻に打ち上げ可能な気象条件になる確率は60%と予想されている。

 今回、エンデバーにはマーク・ポランスキー(Mark Polansky)船長以下、米国人6人とカナダ人1人の計7人が乗り込み国際宇宙ステーション(International Space StationISS)に向かう。16日間のミッションで2人の宇宙飛行士が5回にわたり合計32.5時間の船外活動を行う。日本の実験棟「きぼう(Kibo)」に真空の宇宙空間で実験を行う設備が取り付けられ、3回に分けて打ち上げられた「きぼう」の組み立ては完了する予定。

 また、米国のティモシー・コプラ(Timothy Kopra)飛行士が3月からISSに滞在している日本の若田光一(Koichi Wakata)飛行士と交代する。(c)AFP/Jean-Louis Santini